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御存知! 英国ポピュラー系プログレッシヴ・ロック名バンド”Supertramp” 全盛期の幕開け 初期の大傑作「Crime of the Century」 旧リマスターSHM-CD仕様限定盤 国内盤未開封新品でございます。
名マスタリング・エンジニア”Greg Calbi”と”Jay Messina”による2002年度リマスターでございます。
CD音量許容範囲目一杯に音を詰め込んだという批判のあったリマスター仕様で幾分リミックス感がございますが、非常に良心的な音質でございます。
(当時かの”Rush”が新作のミキシングで目一杯音量を詰め込んだ事があり、賛否両論がございました。アナログ・マスターの迫力を生かす目的で(マスタリング作業ではございますが)そのやり方を参考にした感がございます
当時は”Loud War”と揶揄されたものでございますが、現在では情報量重視で音が平坦過ぎるとの批判がある現在から見ると非常に良心的な音質の感がございます。
但し、オーディオ機器によりけりでございますが.................................)
内容は言わずもがな。
ラインナップは全盛期。
Roger Hodgson(Vo、G、Key)、Rick Davis(Vo、Key、Hammond Organ、Synth)、John Anthony Heliwell(Horn、Grassharp、Celesta、B-vo)、Dougie Thompson(B)、Bob Siebenberg(Ds、Per)となります。
1974年2月~6月英国・ロンドン”Ramport Studio”(かのThe Who所有)、”Scorpio Sound Studio”、”Trident Studio”(Queen、Bruford等で御馴染み)での制作となります。
プロデュースはKen Scott(The Beatles、第一期Jeff Beck Group、グラム・ロック時代David Bowie、、America、Mahavishnu Orchestra、Billy Cobham、Stanley Clarke、後にJeff Beck”There and Back”、Dixie Dregs等手掛ける)と
バンド自身となります。
そもそもがRick DavisとRoger Hodgsonの邂逅から始まったバンド。
後にKing Crimsonの歌詞を(故John Wettonと共に)手掛けるRichard Palmer-James(G)等を迎えオランダ人富豪をタニマチとして支援を受け、英国初進出のかの”A&M”(かの名トランぺット奏者Herb Alpert運営のレーベル)と契約。
メンバー交代等紆余曲折を経て二作を制作しますが、鳴かず飛ばず。
オランダ人富豪も手を引き、バンドは創始者の二名を除き空中分解。解散の危機に立たされるものの新メンバーを迎え、再始動。
背水の陣で臨み制作されたのが、今作でございます。
プログレッシヴ・ロック・バンドとは言え元々ポピュラー感が強い音楽性を有していたこの”Supertramp”。
セルフプロデュースで焦点が定まらなかった二作の反省を経て、グラム時代全盛期David BowieからかのProcol HarumそしてMahavishnu Orchestra等とアート系・ポピュラー系絡みと幅広い分野で実績のあるKen Scottを迎えた事がミソ。
プログレ/アート色を残しながらもバンド独自のポピュラー色を上手く打ち出した感がございます。
ツインヴォーカルの陰陽という対比を上手く生かし起伏を付けつつ、大作主義志向の大仰さを生かしながらコンパクトに纏めた粒揃いの楽曲が揃うもの(ここもKen Scottの貢献の感)。
時代は1974年というプログレッシヴ・ロックのみならず大傑作・歴史的大作・名作が揃う時期のリリースではございますが、出色の出来。
1974年を境として大作主義に辟易した大衆がアンダーグラウンドで台頭しつつあったパンクに注目。こういったシーンが衰退していく中で大成功を収めていったこの”Supertramp”。
その第一歩という感がございます。
作品タイトルからコンセプト作との指摘がございますが、実はそうではない模様。
但し、中心メンバーで今作以降の全盛期の音楽性の鍵を握ったRoger Hodgsonの学生時代の孤独と疎外感、妄想と混乱、その後の精神面の安定という経験を基に歌詞を書き上げた感がございます。
リリース後はかなりの高評価。
セールス/チャートアクションも非常に好調。アメリカでも結構な成功を収め、全盛期そして世界的な大成功の大きな足掛かりとなった感がございます。
それがあってでしょうか?ツアーでは今作から全曲演奏という異例のセットリストを組んだ模様。
途中で過去楽曲を挟んだものでございますが作品の曲順に準じており、コンセプト作との評価に繋がった感がございます(現在に繋がるアルバム再現ライヴの先駆けの一つという感がございます.........................................................)。
全米での好評に手応えを感じたバンドは作品制作を継続し成功を収めつつもパンク/ニューウェイヴ台頭・全盛期と化しこの手の音楽性を時代遅れと見做す英国シーンに徐々に見切りをつけ、
アメリカへと拠点を移す事を検討していく事となります.........
また、音楽性もプログレ色を残しつつRoger Hodgsonを中心としてよりポピュラー化を強めていく事となります.................................
さて、この時期。
アメリカ・カリフォルニア州からかの”アイルランド移民末裔”たると或るギタリストが義兄(姉の旦那たるBob Siebenberg)を頼り英国へ移住して参ります。
その名は”Scott Gorham”。
生活費が乏しくいつも”Fish& Chips”で辟易しつつも、あるバンドのオーディション選考広告が目に入ります。
かの”Thin Lizzy”でございますが、初期トリオ期名ギタリストEric Bellが突如脱退。
暫くデュオとして活動し後任に名手故Gary Mooreを迎えシングル楽曲制作・リリース。そして本格的に作品制作に臨むもののかの名手故John Hiseman(ex-Colosseum、Tempest)に引き抜かれ、制作は中断。
擦った揉んだの末、オーディション選考で名手Brian Robertsonを獲得。
されど同じトリオでは辞められたら元も子もない、二名なら片方が辞めても大丈夫だろう(纏めて離脱したらどうなる?)との判断からもう一名を追加する事となります。
そして選考に現れたのが、この”名手Scott Gorham”。何をか言わんや、でございます..........................................
(Thin Lizzyの頭脳たる故Phil Lynott曰く「”Robo”も(スコットランド出身とは言えどケルト文化圏で)アイルランド系、Scottも(米国人とは言え)アイルランド移民の末裔。皆アイルランドの血を引くアイリッシュバンドだな」と悦に入っていたとか......)
後のRoger Hodgson脱退後に制作された隠れ名盤”Brother Where You Bound”ではこのScott Gorhamが参加。
何か因縁を感じる感がございます..........................................
現在では入手が困難。この機会に是非。
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