虚竹は全音が「木製尺八でも、二つとない名器を作る」ことを目指し設計・監修を山本邦山師と横山勝也師に依頼したことはよく知られています。都山流と琴古流では歌口のデザインや形状が微妙に異なり中継ぎのリングの材質なども変えていました。また、最終調整はプロ奏者が担当していたと聞いています。他のメーカーとは一線を画す高性能だったのですが価格は2倍以上したためそれがネックとなって売れ行きは低調でした。１尺８寸管につづいて１尺６寸管も発売されましたがやがて生産中止となりました。その後基本的設計は同じでやや低価格路線の虚龍が販売されましたがこちらも売れ行きは今ひとつだったそうです。

虚竹の８寸管をこれまで何本も改造してきましたが、50年前の設計なのでやはり古さは否めません。例えばピッチは現在より低め440基準です。しかしこれは指孔を大きめに改造するには好都合です。歌口の形も真上から見ると円形でエッジも円弧状の昔ながらの形です。最新の尺八（泉州や玄など）は馬蹄型でエッジは直線に近い形です。そのエッジから滑らかに円形の内部に変化させていくことで、息の流れはスムーズになり音量をアップさせることができます。虚竹６寸管はその鳴り良さから「下手な竹よりずっと良い」と言われており、特に琴古管は高い評価を受けていました。発売数が多くないのでオークションでも入手困難ですが、私も今回実際に吹いてみて確かにその通りだと思いました。これを「泉州オリジナル」に改造するともっと鳴るようになるのは自明なことで、加えて今回は６孔にしたことで表現力が向上しました。現代曲中心の学生さんや、またはJAZZやPopsを吹きたい方々にとっては朗報です。高性能で低価格の６寸６孔にチャレンジするチャンスです。 ６寸６孔の活用例 https://youtu.be/S4R0F0DYSI0

【諸元】長さ480mm  重さ225g  頭部直径37mm   底部直径42mm 歌口内径縦20mm  横20mm エッジ深さ4mm  最大指孔12mm

これまでREIZANでは量産尺八改造が中心で竹尺八については扱わない方針でした。しかし最近になり少し考えが変わってきました。吹きにくくてあまり使われなくなってしまった竹を使えるように直すのも必要なことかなと。もしお持ちの竹にご不満がある場合はぜひご相談ください。その際①万一改造作業中にアクシデントがあってもかまわない尺八 ②もっと鳴るようになったらぜひ使いたい尺八であることを条件とします。（超高額な竹はご遠慮願います。また完全に割れるなどして大規模補修が必要なものは直せません。）

質問コーナーから「改造希望・携帯番号」とお送りくださると、折り返しSMSにてご連絡します。オークション画面で質問には答えませんので電話番号が公開されることはありません。費用は楽器の状態によりますが、歌口改造と指孔調律を行い、6孔・7孔化を加えても7,000円程度です。

PC動作環境などで色味が異なることがあります。何か疑問点があればご質問ください。なお取引はNC/NRでお願いします。落札された方は必ず落札後48時間以内に手続きを開始するようお願いします。（落札代行業者の方はご注意ください。） また、評価が著しくよくない方は入札を取り消す場合があります。（「受取り通知をしてくれない」という悪評価が多数ある人は排除します。）オークションが終了してからでもそのような業者であることが判明した場合は取り消して次点の方を落札者とします。